刃型の種類

刃型

前回ご紹介した「本抜き」と「仮抜き」の抜き型がこちらになります。
本抜き用が写真左で「火造り」、仮抜き用が右で「スウェーデン鋼」と呼ばれています。
本抜き迄行う場合に限って、スウェーデン鋼を仮抜き用と言いますが、通常はスウェーデン鋼だけで完成品に仕上げる事も多くございます。
同じ抜き型でもその製法には大きな違いがあり、左の火造りに関しては鍛造といって包丁や刀に近い製法で作られています。
真っ赤になるまで熱しては叩き、熱しては叩きの繰り返しで、その道数十年の職人に依頼しているので切れ味は鋭く、耐久性も抜群です。
スウェーデン鋼に比べると火造りの方がより厚い革を抜くことが可能で、その抜き口も垂直に抜けるのが特徴です。
対してスウェーデン鋼は材料となる専用の鋼材にあらかじめ刃が付けられているので、型紙に合わせて鋼材を曲げるだけで抜き型が出来上がります。
その分価格的にも安価ではあるのですが、スウェーデン鋼では抜ける厚さに限界があり、厚いものが抜けたとしても、その刃のつき方の特性から抜き口の部分が斜に抜けてしまいます。
薄い革ではほとんど気になりませんが、本抜きの様に完成品に近い状態では厚くなることが多い為、火造りを用いる事が重要になります。
この高価な火造りの抜き型もスウェーデン鋼の抜き型も、アドマークでは多数保有しておりますので、特にご予算が少ない場合等是非ともご相談下さい。

火造り抜き型

↑火造り抜き型

スウェーデン鋼抜き型

↑スウェーデン鋼抜き型